青葉
陽射しが次第に強くなってきているらしい
辺りにエネルギーの源が充満しつつある
その土地には一年を通じて所謂四季らしいものが存在する
伝えるところによるとどうやら六季になるらしいが
いくつかの条件が揃うことで
到来する季節変化のようだ
自然の力というのは人智の他にあり
悪行を続けると必ず見返りが用意されている
人々が行う無茶の継続が行き着く災いをも選ぶこととなる
今は青葉が顔を出し
自然と力がみなぎる時期にある
木を覆い尽くす葉によって
外界から閉ざされる土地がある
結界があるため誰しも近づかないし
守護がいくつか存在するらしく
謎の多いところだ
近づくとどこからか呪文のようなものが聴こえてきて
次に気づいたときにはまったく違う場所で
意識が戻るということがしばしば報告されている
実際にはその土地自体がどこにあるのかさえ
わからないため
わずかに記された文献の中に
ヒントを得ようとすることがしばしば繰り返されている
その謎を解く重要なポイントとして
六季という季節が書かれてあるらしいのだが
一体そんなものがいつどこに現れるというのか
頭を傾げるばかりで
単に陽気に誘われて居眠りすることになるから
すぐに疑問も忘れてしまうのだが・・
日々の中に埋もれて時は過ぎていく